チープ ハースさんの「決断力正解を導く4つのプロセス」を読みました。
決断力というとビシバシ決断できそうなイメージがありましたが、小さな実験を積み重ねたり、人に聞いたりして決めた方が良いというのが意外でした。
難しいことなく決断できるヒントがたくさん書いてあります。
決断力に必要なWARP
決定力に必要な要素は下記の4つです。
- W (wide your options)選択肢を広げる
- R (reality test your asumptions)仮説の現実性を確かめる
- A (attention distance before decision)決断の前に距離を置く
- P (prepare to be wrong)誤りに備える
それぞれ見ていきましょう。
W 選択肢を広げる
視野の狭窄
決断する時に一番気をつけたいのが、視野の狭窄です。単純に「すべきか否か」で考えない事が大事です。彼と別れるべきか否かで考えるより、どんな男性と付き合うべきかを考えた方が選択肢が増え、冷静な判断が出来ます。
マルチトラックする
二つ以上の選択肢を並行して検討する方が一つだけを集中して検討するより良い結果をもたらします。
並行して広告を制作したら質が向上した例が載っていましたが、全く同じ経験があります。
ある事について考えたアイディアがボツになっても、それが他の作品に使い回し上手くいく事があります。
角度を変えて考える事で、選択肢に幅が出来るからでしょう。
自分と同じ問題を解決した人を見つける
人に聞くというのは、思った以上に鉄板で手っ取り早く、有効です。
最近は何でも検索して済ませる人が多いですが、問題解決の為にはひたすら人の話を聞けばいいんじゃないかと思うくらいです。
A 仮説の現実性を確かめる
自分の欲しい答えの為の答えを探して情報収集してしまうのが人情。
そこは、あえて反対意見をさがしましょう。
問題点は考えられないか?反対意見はどんな可能性があるかを考える事で、蓋を開けたら全然違うという可能性を減らせます。
内部にドップリ浸かっていると、慣れすぎて問題点が見えなくなる。などという時は外部の視点を入れる事が大切です。
最近やたらリサーチ大好きな傾向は、内部者だと当たり前になり過ぎた事も外部の視点を入れる事ができるからでしょう。
今ある選択肢を全てダメだとしららどうするか?
もしも自分が新しく赴任した社長ならどうするか?
など問う事で外部の視点を持つ事も出来ます。
ウーチング
ウーチングとは、小さな実験を行って仮説を検証する事です。
インターンなどの例が載っていましたが、まず短期間働いてみて就職先を決める方がリスクが少なくなります。
実際に本格的にやって見る前に、限定的にとりあえず試して検証する事でリスクを回避できます。
R 決断の前に距離をおく
10-10-10の法則
その決断をしたら、10分後、10ヶ月後、10年後どう思っているかを考える。
それにより、短絡的な考えだけでなく長いスパンで考えられます。
友達にアドバイスするならどうするか考える
自分の事は分からなくても他人のことは冷静に判断できます。自分の事と思わず友達にアドバイスするならという視点を導入する事でより冷静になれます。
未来を幅で考える
良いことだけでなく、最悪のケースを予測しておくことも重要です。
超楽観パターンと最悪のケースを想定し、その対応を考える事で最悪のケースになっても準備ができます。
P 誤りに備える
アラームをセットする
期間や金額を目安に期限を決めて見直す
ウーチングなど、試しにやってみる場合の期間や予算などの期限を決めてズルズルやらない様に決めておく。
プロセスを信じる
皆が公正だと感じる様にプロセスを説明する事も大事。
まとめ
40過ぎてから、プライベートも仕事も決めないと前に進まない事が増えた気がします。
この本では意外と自信マンマンでビシバシ決めている人ほど、テキトーに主観的、楽観的な決断をしている場合が多いといっています。
この本で紹介されている方法で、出来るだけ問題と距離を置き、選択肢を広くして、冷静に判断できれば後悔も少なくなるのではないでしょうか。
本の中には実例も多く、分厚い割に読みやすかったので、オススメです。
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